サンタクロースは、遠い遠い昔に現在のトルコ付近にある町で司教をしていたニコラウス(Nikolaus, 生271年−没342年)がそのモデルとされています。ニコラウスは、とても裕福で子供を愛する人でした。彼は、貧しい子供達のところへ度々夜中に訪れては、こっそりと家の窓越から子供達に贈物を与えていました。
後世、キリスト教・正教会は、ニコラウスを聖人として大いに称えました。また、キリスト教・カトリック教会は、ニコラウスを、貧困に喘ぐ人々や子供達の聖者として称え、次第に聖ニコラウスは子供達や航海の安全を守る守護神とされました。そして彼を祭る日を12月6日と定め、祝ったのです。キリスト教・プロテスタントでは、宗教改革で主イエス・キリストの存在を強調したため、聖者の存在は次第に影をひそめていきました。同時に聖ニコラウスの祝日に贈物をする慣習も、キリストの誕生日である12月25日に変わります。しかし、ドイツの一部で聖ニコラウスは、例えばドイツでは「バイナフトマン」(Weinachtsmann)と呼ばれ、また、イギリスでは「ファーザー・クリスマス」(Father
Christmas)と呼ばれるなど彼の存在は、根強く生き残っていました。
最終的にオランダ人のアメリカ移住とともに、アメリカに聖ニコラウスのことが伝えられ、今日私達が親しんでいる「サンタクロース/
Santa Claus」の名が一般化しました。そして『聖ニコラウスの訪問』(A Visit from St.
Nicholaus, 1822)という詩に「白い髭をたくわえたサンタクロースのイメージや、クリスマスの夜に8頭のトナカイが引く橇に乗ってやって来るイメージ、そして煙突を通って子供達の枕の靴下に贈物を入れるというイメージ」が描かれ次第に定着して行きました。「赤いガウンを身にまとったサンタクロース」は、コカ・コーラ社の広告に描かれ、今日私達が親しんでいるサンタクロースが誕生しました。
|